今年のクリスマスはどうする？聞きたくても訊けない二人。
巴サイド。





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「おい、巴。お前は今年のクリスマスはどうするんだ？」

唐突に跡部景吾は赤月巴に尋ねる。
巴の昨年のクリスマスは青学テニス部メンバーでお祝いをした。
しかし、跡部という彼氏のような存在が出来た今ではそう言う訳にもいかないだろう。
巴は思わず返答に困ってしまう。
二人の存在は非常に曖昧だ。
去年ライバル的、練習仲間的存在として出会い、
今年の春のジュニア選抜合宿でパートナーとして何となくそう言う雰囲気になって今に至る。
決して、愛だの恋だのという感情が入り乱れて今に至っている訳ではない。
もちろん「好きか否か？」と問われれば好きと答えるし
恋していると言われれば素直に認められる。
少なくとも、巴の気持ちは決まっている。
しかし、跡部はどうなのだろうか。
毛色の変わった珍しいペットを飼っているぐらいにしか思ったことがないのではないか？
いわゆる「そういう雰囲気」には何度となくなったことはあるけれども
だからといって決定的な一言は言われたこともない。
「クリスマスは空いている」と言えば？
「クリスマスは既に予定がある」と言えば？
彼はどんな反応を示すのだろうか。
返事次第では彼の本音を覗いてしまいそうで、怖い。



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